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桜花さんが仕事をしている部屋の前まで来ました。
……なんででしょうか、中に桜花さんが居ると考えるだけで緊張します。
ノックは…した方がいいですよね?
―コン、コン―
「誰だ?開いているぞ?」
ノックをすると中から反応が帰ってきます。
「すみません、桜花さん。彩音です。」
そう告げながらドアを開けます。
「彩音か?どうした、何か相談か?
…少し待っていろ、キリの良い所まで終わらせる。」
こちらを振り返らず机の上の書類にペンを走らせながら桜花さんは答えています。
あぁ……あの量は、徹夜も覚悟しないと…
桜花さんの両側に置かれた書類の山を見てそんな事を考えていると
椅子をクルリッと回し、桜花さんがこちらを向きました。
「待たせたな、彩音。私に何か用か?」
桜花さんは椅子から立ち上がり、軽く肩を回しています。
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