【番外編】シロちゃんのありえない体験-1

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  「……まあ。大人の世界は色々あるので」 「ナンパなら高校生くらいからにしといた方がよくね?」 「だから、そういうんじゃなくて」 「……メイ」 「うん?」 「だから、名前。メイ。芽吹く衣で、芽衣」 「……芽衣」  やっぱり……。  嘘を言ってもいいのに、正直に答える中学生の彼女に危機感を覚えないでもないが、淀みなく名前を呼べるようになったことで、俺の中の緊張感がひとつほどける。 「気安く呼び捨てにすんなよな」 「あ、ごめん」  ふんぞり返るような態度が新鮮で、しげしげと上から下まで眺めてしまう。  なるべく性的で無防備な視線にならないよう、気を付けた。 .
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