【番外編】シロちゃんのありえない体験-1

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   いくら望んだところで俺は中学生の芽衣に会うことなんてできないはずだ。  だから、これは夢だ。  とはいえ、万が一の可能性を思う。  もし俺がここで正直に名乗ろうものなら、芽衣の人生が変わってしまう可能性がある。  いや、もしかしたら名乗った瞬間、件の時空警察がやってきて、俺は即逮捕されるとか……。 「……unknown」 「は?」 「知らないか? 英語で未知とか、不明とかいう意味で……」 「そんなことは知ってんだよ。あたしは、名乗れって言ってる」 「実は俺、記憶喪失で」 「ケーサツより救急車呼んでやろっか?」 「待て、それはまずい」 「じゃあケーサツ」  にやにやと笑う芽衣は、確信犯だ。 .
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