【番外編】シロちゃんのありえない体験-1

20/23
前へ
/23ページ
次へ
   宿題も全部終わったしなー、と小さな男の子のような口調で、芽衣は溜め息をついた。 「もう終わったの、えらいじゃん」 「言っただろ。すること、ないんだって」  肩をすくめ、芽衣は少し振り返ってから困ったように笑う。  その笑顔が妙に寂しげで、問わずにはいられなかった。 「……お母さんは?」 「盆休み入れて、カレシと旅行中」 「芽衣は行かなかったのか」 「おとーさんだったら、そうするけどね。ママの男とか、気まずいだけじゃん? オトナは色々することあると思うし」 「ませてんな」 「別に、フツーだよ」 .
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

92人が本棚に入れています
本棚に追加