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「……い。おーい」
やけに甲高い声が、俺の意識を引っ張り上げる。
聞き慣れたそれよりも、幾分幼い気がした。
「……ん……」
「あ、生きてる。よかった」
安堵したようなその声も、まだ高い。
何ふざけてんだよ、と思った。こっちは寝てたんだから、そういうテンションは辛い。
「……んー」
「おい、生きてるなら自分で起きろよ。んなとこで寝てんじゃねーよ」
あまりに彼女らしからぬ口調に、瞼を開けることもできずに眉をひそめる。
「ふざけんなよ、ちゃんと喋れ……」
「っさいな。アンタが悪いんだよ。道端で寝こけるとか、バカじゃないの」
「道端……?」
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