崩れる

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私は雪の中に埋もれていたところ、救助隊が必死の捜索をする中、突然に右手が雪の中から突き上がってきて、早く発見する事が出来たのだと聞いた 雪崩に埋もれてしまった時は大抵身動きが取れなくなってしまうので、奇跡だと言われた 現に、他の3人は雪に埋もれたまま行方が解らず発見された時は既に帰らぬ人となっていた あれは……。救助が来るまでの短い間に見た夢だったのだろうか 「あんたらが遭難した場所は、雪崩の巣とか雪人の住処と呼ばれてる所だ」 雪崩の巣……。夢の中で聞いた台詞がよみがえる 私たちは雪崩の巣に迷い込み、雪人に見初められてしまったのだろう… 幸い、私は軽い打撲と軽い凍傷を負っただけで済んだが、検査の為にビニールに包まれた3人と同じ病院に搬送された 「もう。大丈夫ですよ」 救急隊員が優しく声を掛けてくれて、その声に雪崩に埋もれていた時の記憶が蘇る 「彼らは……」 「雪崩に巻き込まれた割には、綺麗な体でどことなく幸せそうな顔をしてますよ」 慰めるように教えてくれた
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