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しかしこの国と民を守るため…大臣には、ヨシオカ王子の国の武力がキラキラ光って見えた。 オオミヤ王子は大きく息をついた。 「…無理だ」 言いながら、つらそうに首を振る。 (私には無理だ) 国のためとはいえ、あんなアホとは一緒になりたくない。 しかも男だ。 アホな上に男なのだ。 こんな話、納得できるわけがない。 「…せめて、女を連れてきてくれ…」 オオミヤ王子は苦しそうに言葉を吐き出した。 「ヨシオカに、妹はいないのか…?」 「…いえ…ご存じのとおり、あの国はヨシオカ王子だけで…」 大臣がそういいながら項垂れる。 .
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