1200人が本棚に入れています
本棚に追加
しかしこの国と民を守るため…大臣には、ヨシオカ王子の国の武力がキラキラ光って見えた。
オオミヤ王子は大きく息をついた。
「…無理だ」
言いながら、つらそうに首を振る。
(私には無理だ)
国のためとはいえ、あんなアホとは一緒になりたくない。
しかも男だ。
アホな上に男なのだ。
こんな話、納得できるわけがない。
「…せめて、女を連れてきてくれ…」
オオミヤ王子は苦しそうに言葉を吐き出した。
「ヨシオカに、妹はいないのか…?」
「…いえ…ご存じのとおり、あの国はヨシオカ王子だけで…」
大臣がそういいながら項垂れる。
.
最初のコメントを投稿しよう!