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気の優しい王子は、その様子を見て苦悶の表情を浮かべた。 大臣は王子のつらそうな表情を目にし、小さく息をのむと、決心したように口を開いた。 「…もう一つ、苦肉の策が…」 「なんだ、言ってみろ」 ヨシオカ以外ならいけそうな気がすると、オオミヤ王子は大臣を促した。 「…敵対する、タカサト王子は…」 「!!」 思いもよらぬ大臣の言葉に、オオミヤ王子はぞっとした。 「無理だ」 考える間もなく否定する。 .
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