ジョニー篇

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 銃声がまた一発。辛うじて避けるが、それを合図に後方の黒服がハザマを襲う。  最初に向かってきた黒服の刃物を鉄パイプではじき、左手の煙草をそいつの目に押し付ける。くるりと身を翻して、目を押さえている巨身の後ろにまわりこむ。襟を掴み、そのまま盾にして25口径の前に投げつけた。銃を持った黒服は巨身とともに地面に倒れた。  ハザマの背後を狙う殺気を感じて振り向くと、左右から同時に長い刀身が振り下ろされている。  右か、左か。  ハザマは瞬時に左へと動いた。右の刀身を片手ではじき、そのまま少し振りの遅れた左の手元に鉄を叩き込む。  手の骨が砕ける音。黒服からこぼれた刃物を空中で掴むと、くるりと逆手に持ち替えて首をえぐった。  パッと飛沫が上がる。もう一人の黒服が呆然と仲間の名を呟く僅かな隙に、ハザマはその額に鉄をめり込ませた。 「あと二人」  ハザマの呼吸が荒くなる。  年は取りたくないものだ。若い頃ならいくら動いても疲れなかったが、今はこれしきで息があがる。    
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