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夜とはいえ、天下の往来で何を口走ってるんだよ。
そろそろ止めないと不審者確定だ。
夜道でグズグズになった怪しい物を猫に食べさせながら、呪文のようにやばいことを呟き続ける人間なんて危険極まりない。
見かねた俺は声を掛けることに。
「先生はSですか?」
隣に座り込んでぶっ飛んだ質問をぶつけてやる。
「うにゃっ! ふ、冬木か! 驚かさないでよね……」
彼女は目の前にいた動物と同じような声を上げ、同じような動きで飛び退いた。
月の光に照らされて怪しく煌めいている紅い長髪。
これでハ○ー・ポッターの喋る帽子が頭に乗っていたら、まさしく魔女といったところだな。
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