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「うん、いい心がけだ! もしかして冬木には将来の夢とかある?」
そんなものは……ない。
「特にありません。まあ、大学行ってそれなりの会社に就職できれば、それでいいかなって」
やりたいことだってないし。
そういうのはこれから考えればいいんだ。
今はとにかく勉学に励むのみ。
「夢が無いねぇ……」
彼女は溜め息を吐いて電柱に寄りかかった。
「今どきの中高生で大きな夢持ってる奴の方が少ないですよ、きっと」
あ、でも一つだけ目標を見つけた。
目の前の『この人』みたいな大人になりたくないっていう目標なら。
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