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「そう。ならいい」
俺の言葉から何かを感じ取ったのか、カナはそれ以上何も言わなかった。
さて、重苦しい空気も無くなったし!寝ようぜ!
座ってたらベッドも暖まったしな!
「カナさんカナさん。そろそろ寝ませう」
そう言って足を崩すと結構痺れてます。
じわじわくるね。
「正座なんてするんじゃなかった!しびれあしら!」
うるさくないように叫んでいると、カナがさも当然のようにベッドの中へ潜り込んで行った。
負けてたまるか!と言わんばかりの勢いで俺も横になるが、足が痛いので非常に動きが遅い。
「なにその動き。太極拳?」
布団から頭を出しクスクスと笑うカナ。
悔しいので枕を奪う。
抵抗されると思ったのだが、案外簡単に取れた。
なんでかなー?と思っているうちに俺も就寝準備完了。
奪った枕―といっても自分のだが―に頭を乗せる。
すると、横から頬をツンツンされた。
いわずもがな、犯人はカナだ。
そちらを見てみると、カナがこちらを向いて頭を浮かせている。
「疲れそうな格好だね。首を鍛えてるの?」
そんな言葉も無視し、じっと睨んでくる。
俺は黙って腕をカナの頭の下に伸ばした。
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