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輝録
忘我の隙から流れる随喜が
電信柱を駆逐しようと荒れ
制御を飛び出してぶつかる
新たな事実を知識に仕舞い
無意識のうちに跳ねていた
一晩毎に痛みが増していく
金属探知器に捕まった記憶
それを綺羅に紛れ込ませて
猫の絵の中で継承していく
怪物と化した功績を積んで
内側だけ壊したら再生開始
星の割れる音が聞こえてた
純白の血を両手で掬ったら
光に閉じ込めた輝石を発見
遠近感を失った事も忘れて
平衡を少しだけ傾けてみた
そして落とした手袋を踏む
角と羽根を生やした生物が
呼吸の意味を示唆してくれ
禁断をそっと差し出してた
稲妻の光と天啓とが重なる
正直の度合いを感覚で計り
不意の言葉が不意に現れた
微かな音を聞き逃した事を
後悔するのだろうと気付く
記憶の輪が曳光を帯びつつ
華燭へ閉じていくその姿を
無人の空間で一人感動する
まだ懲りてはいなかったと
汚れた光をはらってみたら
信頼が透明度を増していた
そして成長した気になった
そろそろ通り雨の頃だろう
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