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「さぁ、どういうことでしょう? 」
マルチェロくん、逆に尋ねます。
「……なにそれ? クイズ?
そんなん俺に聞かれましても」
「…………」
「…………? 」
「……って、えーーーーっ!?
ラ、ラ、ラブドール!?
しょ、証拠は? 」
「こちらこそ“えーーっ”ですわ!!
めっちゃリアクション遅いですやん」
「……いや、あまりに衝撃的で。
だってねぇ?
妹が兄にラブドール送りつけてくるなんて……。
はぁ、察してよ。しかも男って」
「あぁ、なるほど。
俺はその妹さんの贈呈品ってことっすね。
てことはまさかの今日はマスターの誕生日?
なんや、超めでたい!
おめでとーございます」
パチパチと冴丸くん、
マルチェロくんに拍手を贈ります。
しかしマルチェロくん、
そんなもの欲しくもなんともありません。
「全っ然めでたくないよー。
男のラブドールなんて……
それに、さっき僕証拠見せてっていったよね。早く見せてよ。
もっかいこれやられたい? 」
マルチェロくん、
冴丸くんのおでこに額をごっつんこさせます。
「イヤっす! イヤっす!
見せますから! 証拠見せますから!
マジそれだけは堪忍っす! 」
冴丸くん、そう言うと、
自らの後ろ髪をかき分け、
マルチェロくんにうなじを見せました。
「これがその証拠っす」
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