1.押しますか? 押しませんか?

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「さぁ、どういうことでしょう? 」 マルチェロくん、逆に尋ねます。 「……なにそれ? クイズ? そんなん俺に聞かれましても」 「…………」 「…………? 」 「……って、えーーーーっ!? ラ、ラ、ラブドール!? しょ、証拠は? 」 「こちらこそ“えーーっ”ですわ!! めっちゃリアクション遅いですやん」 「……いや、あまりに衝撃的で。 だってねぇ? 妹が兄にラブドール送りつけてくるなんて……。 はぁ、察してよ。しかも男って」 「あぁ、なるほど。 俺はその妹さんの贈呈品ってことっすね。 てことはまさかの今日はマスターの誕生日? なんや、超めでたい! おめでとーございます」 パチパチと冴丸くん、 マルチェロくんに拍手を贈ります。 しかしマルチェロくん、 そんなもの欲しくもなんともありません。 「全っ然めでたくないよー。 男のラブドールなんて…… それに、さっき僕証拠見せてっていったよね。早く見せてよ。 もっかいこれやられたい? 」 マルチェロくん、 冴丸くんのおでこに額をごっつんこさせます。 「イヤっす! イヤっす! 見せますから! 証拠見せますから! マジそれだけは堪忍っす! 」 冴丸くん、そう言うと、 自らの後ろ髪をかき分け、 マルチェロくんにうなじを見せました。 「これがその証拠っす」
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