番外編  だから君が好き。

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凛くんの顔が嬉しそうにくしゃくしゃに笑った。 『俺が教えるよ』 初めは凛くんのバスケを見て感動したからだけど、 でも、でも、本当は。 凛くんの気を引きたかったのかもしれないー……。 大好きで大好きな、凛くんにこっちを見て欲しくて。 それからの私は凛くんべったりになった。 『凛くんが好き!』 『凛くんと結婚したい』 『凛くんとずっと一緒にいる!』 凛くんは、女の子はマセてるなぁ……と苦笑いを浮かべていたけれど。 ボールは音もなく、吸い込まれるように落ちていくもの。 恋だって音もなく落ちていくはずだと、私は諦めなかった。 『凛くんが好き!』 『――あのなぁ、あき』 『凛くんが好きなんだもん!』 バスケシュートが上手くいったあの日。 ポロポロ泣きながらそう言うと、凛くんは深く溜め息をつきながら、ちょっと怒ったような真剣な眼差しで言った。 『じゃあ、も一回。高校に受かったら言いに来て』
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