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振り下ろされるドリル。
危うく当たるところであった。
眼前の戦士は、ムエタイの如き構えを解かずにこちらの隙を伺っている。
仮面ライダーインペラー。
それが眼前にいるライダーの名前だった。
こらそこ、ディケイドのオーディオコメンタリで石田監督に名前間違われた奴とか言わない。
閑話休題…
『はぁ!』
『こんにゃろ!』
どうしてこんな奴と戦っているのか、話は数十分前にさかのぼる。
ーーーーーー
朝のニュースを見ながら朝飯。
いつもと変わらぬ日常にそいつは飛び込んできた。
『昨日、謎の怪生物と鎧を着た何者かが争うという事件がありました』
「ブゥッ!!!」
「勇騎!きたない!」
なんということでしょう。バッチリカメラに映ってるのはまさにリベル…俺だった。
『先日のライダージュエル暴走事件と何らかの関係があると見て警察は捜査を進めています』
関係があると見てではなく、バッチリ関係してます。すいません。
アナウンサーに合掌しつつ朝飯を済ませる。
「バイト行ってきまーす」
「いてらー」
そしてバイトに向かう途中…
「君でしょ?ウワサの仮面ライダーってのは」
捕まってしまったのだ。
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