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よし、面倒だからさっさと行こう。
ヒーローにも生活がある。そう心で言い訳しつつ、男を木に寄りかからせてからバイト先へと向かうのだった。
ーーーーーー
『………』
それを見つめる視線に俺は気づかなかった。
純白と紫の鎧のライダー、その紅い眼は俺の背をじっと見つめていたことに。
ーーーーーー
バイトを終えてとりあえずアイツを探すためにマスターの店に向かった。
「…いねぇか。マスター、コーヒー」
「おう勇騎。珍しいな」
「…ジュエルのバイヤー、来てないっすよね?」
「ああ、最近見てねぇな。まああんなニュースもあったしもう来ねーんじゃないか?」
「あー、俺が戦った…」
「は?」
「いやいや何でもないっす」
危ない危ない。危うく口を滑らせてしまうところだった。
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