9人が本棚に入れています
本棚に追加
時間切れと同時に召喚していたモンスター達も消えていたのだ。
『ぐはっ!ぐあっ!』
形勢は一気に逆転してしまった。ジュエルを換える暇も与えられず、翻弄される。
『く、そっ…!』
地に伏す身体に迫る足音。
万事休すだ。
ーーーーーーー
戦いの様子を映したモニターを眺め、男はほくそ笑んでいた。
「やはりあのライダーも、多勢に無勢というわけか。気味が良い」
カツカツと背後に固い靴の音が響く。
「ご機嫌がよろしいようで何よりですわ、ムッシュー」
凰蓮・ピエール・アルフォンゾだった。
「ああ、実に気分がいいね。支配者たる私に逆らうものは誰であろうと、抹殺する」
「…その対象にならないことを祈りますわ」
「ふ…まさか。とはいえ、次はリベルなんぞに負けないようにしてくれたまえ」
「承知いたしましたわ…あら?」
従順に返事をした凰蓮の目がモニターに釘付けになった。
それに釣られ、モニターに映るものを見た男の表情は驚愕に満ちていた。
最初のコメントを投稿しよう!