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「お気づきになられた方もおられるかも知れませんがこの神経衰弱は、後半が断然有利です。カードがどこにあるか分かってしまえば、5枚めくるなんてたやすいものですから」
その通りだと思った。普通の神経衰弱なら、めくるのは2枚だから、最初にめくることになっても運が良ければめくることも可能だ。けど、この神経衰弱は違う。5枚をいきなり当てるなんてことは難しい。
となれば、前半にめくることになった人は後半にめくる人に情報だけを与える損な役回りになってしまう。
「だからこその詳細ルールです」
マリオネはパチンと指を鳴らす。すると地響きのような音とともに、左右に6つ、あわせて12つあった扉が開く。
「あなた方には今からこの部屋に入っていただきます。そしてカードをめくるときだけ、ここに出てきてもらい、一時間以内に5枚のカードをめくっていただきます。そしてファイブカードを作り上げれば、生き残ることができます。ちなみに相手がめくったカードにはアルファベットが表示され、めくったことが分かるようになっています」
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