ブンノゲーム 2nd-第1編 54分の10ゲーム

小鳥遊 遊 その１

「ねぇ、どういうこと？」
　僕の隣、どこかの代表の男に、同じ代表の女が囁いていた。言葉だけではピンとこないのだろう。
「……分からない方もおられるようですから試しにめくってみましょうか。ちなみに今回めくったカードはそのままゲームに使いますので、初めにめくることになった場合、ヒントになることでしょう」
僕はゴクリと息を呑む。ヒントという言葉に全神経が反応していた。どうやら僕は自分ではそんなに意識していなかったけれど、生き残ることに必死みたいだった。
　もう一度、マリオネは指を鳴らし、すると後ろの白いカベがスクリーンだったのか縦に6枚、横に9枚ずつ並んだカードが並ぶ。