邨田 零次 その1

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「行こう、亜衣子」  油井家センパイの差し出した手を宮施センパイが握り、ふたりはゆっくりと奥の部屋に歩いていった。 「死ぬ、つもりじゃないよね?」 「分からないっす。たぶん、違う気がするっすけど」  でも確証なんてなかった。  油井家センパイが前のゲームで宮施センパイと一緒に助かるために、三人を手にかけたのは事実で、それを償いたいと思っているのかもしれなかったから。
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