第1話 出会いは日常の中に

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突然だった。 たまたま立ち寄ったコンビニ。 車を停めて中へ入りファッション雑誌をペラペラめくっていると、私の車の隣に派手な左ハンドルのオープンカーが停まった。 乗っているのはヤンチャな服装のほぼ金髪ロン毛の若い男。 何であんな竜とか虎とかの刺繍のTシャツを平気で着られるんだろう。 ガラス越しに見ても悪趣味だよ? ってか、ガラスは別に関係無いか。 そんな突っ込みを自分に入れながら、目が合うのを避けるように雑誌コーナーから移動した。 カップのコーヒーを買って店から出ようとするとその男が入ってきて入り口ですれ違った。 やっぱり趣味悪いな。 あれ?、でも顔は意外と悪くない?背も高いし 。 まあ、別にこの男の顔が良くても悪くてもどうでもいいんだけど。 車に乗り、家へ向かう。 信号待ちをしていると聞き覚えのあるやたらとうるさいエンジン音。 右側に止まる。 窓を開けている私の運転席に無造作に紙片が投げ込まれた。 「ねえ可愛いよね。連絡待ってるから」
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