夫婦の名乗り

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遅れてやって来たディアの豪華さに驚く家族達。 「うーわ、ごてごて。すっげぇー。ガルダって金持ちなの?」 「まあ、地位は高いですよ。」 ふーんと感心しているティム。 「ディアには早いだろ?ちゃんと年齢を考えたプレゼントにしろよな。」 父親マルクがたしなめる。 「はは、今日だけですよ。今日は特別な日ですから……。」 「ぐっ!ち、父親の前で公言すんなよ!許可取り消すぞ!」 「え、いや、そうじゃなくて、夫婦の名乗りをあげる日って事で、」 「パパのエッチ~。頭の中はそればっかりなんだ~。」 ディアに笑われ、しどろもどろになるマルク。 「そ、そりゃ娘が心配なんだから仕方ないだろ!16の誕生日は特別なんだからな!ってぇ!」 マルクの腹に、ドスッとソフィアの拳がめり込んだ。 「余計な事を口走らないでくれる?」 睨むソフィアの顔を見てこくこく頷く。 「はっは~ん、そういう事か~。」 シルビアの声にビクッと振り向くソフィア。 母親がニヤニヤ笑っていた。 「マルクの馬鹿!ママにばれたじゃないの!からかわれるネタ提供してどうすんのよ!」 「あ、なるほど。16の誕生日に初体験したんですね。あれ?あの日って確かクレルモンの話をした日じゃ……。」 ソフィアが16歳になったあの日、自分達の過去を話して聞かせたのだ。 .
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