ひとつになろう

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「馬鹿……ですか。確かに馬鹿かも知れませんね……。16歳でもまだ成長途中……。愛するにはまだ早すぎました……。」 「えー……。未熟だから……良くないの……?ガルダに……満足して欲しかったのに……。」 2年間ずっと思っていた事だった。 ガルダには愛してもらえたが、彼はいつも我慢していたのだ。 悲しそうな顔をするディアの頭をぽんぽん叩く。 「最高ですよ。最高に幸せです……。ほら……私とディアは一つになっているんですから……。」 「うん……。一つになってる……。じゃあ何で……?何で早いって……。」 「はは、ちょっとキツキツで。ディアに食いちぎられそうなんですよ。」 笑って口づけるガルダにハッとする。 「痛いの!?私が未熟だから、く、苦しいの!?ご、ごめんね、わ、私、」 慌てる彼女に首を振る。 「ディアだって痛いでしょう?これはディアに痛みを与えた報い……。妻を苦しめた報いですよ……。」 「ふ、ふぇ、ガルダ~……」 ガルダの愛が嬉しくて、泣きながら腕を伸ばす。 愛しい夫の頭を抱き、その耳元に愛を囁いた。 .
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