駄々っ子ファルミナ

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「やっぱやめようぜ。お前、分かってねぇもん。しばらく下界で暮らしてさ、同世代の友達なんか作って、人間がどういうもんか体験しろよ。恋愛だってした事ねぇだろ?」 首を傾げるファルミナ。 笑って頭を撫でてやる。 「俺はさ、もうお前のこと愛してるけど、お前はまだ愛してねぇんだろ?」 「えっと……ファルミナはティムお兄ちゃんが好きで……恋人になりたくて成長したんです……。だからティムお兄ちゃんの事は好きですけど……それじゃ駄目なんですか?」 「んー、駄目。お前にメイクラブは早い。する気も無くなったしな。お前、帰った方が良いぞ。ヴィシュヌ神も心配してると思うし。」 そう言って、ぼふっとベッドに寝転ぶティム。 ファルミナは理解できずに佇んでいる。 「そ、そんなの嫌です!ティムお兄ちゃんとメイクラブする為に成長したのに!誕生日プレゼントなのに!」 「いいよ、プレゼントなんか。はは、やっぱ子供のイメージ強いや。駄々っ子みてぇだぞ?」 むうっと膨れたファルミナが、バッと服を脱ぎ出した。 「ティムお兄ちゃん!ファルミナ子供じゃありません!ちゃんと16歳の身体です!」 「って、脱ぐなよ!」 「いやっ!ティムお兄ちゃんとメイクラブするの!プレゼントなの!」 まるで聞き分けのない子供だ。 .
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