31人が本棚に入れています
本棚に追加
/463ページ
「どちらも素敵ですよ。はい、完成しました。」
出来上がったケーキを見て大喜びする孫娘。
微笑んで見ていたシャスタだが、ナンシーに異変が現れた。
「う……いたた……」
ちょっと膨らんでいるお腹を抱えて座り込む。
「だ、大丈夫ですか?女神は流産しないはずですが……。」
「り、臨月よ、陣痛みたい、んっ、」
言われて思い出した。
女神のお腹はあまり大きくならないのだ。
とても臨月に見えない為、すっかり忘れていた。
「とりあえず移動しましょう。歩けますか?」
首を振るナンシーを横抱きに移動する。
「ディア、おばあちゃんとガネーシャを呼んで来て下さい。」
「う、うん。ナンシーお姉ちゃん、大丈夫なの?」
「大丈夫ですよ。赤ちゃんが産まれるだけですから。」
「え!?産まれるの!?じゃあ誕生日一緒だね!」
嬉しそうに笑ってシルビア達を呼びに行く。
「そうか、誕生日が一緒になるんですね。そんなに嬉しいのかな、同じ誕生日は。」
くすくす笑うシャスタに、ナンシーが目で訴える。
ハッとしてナンシー達の部屋へと向かった。
駆けつけたシルビアとガネーシャが出産を手伝い、息子のタナトスが誕生する。
産声を聞いて駆け込むシヴァ夫妻とバートン夫妻。
.
最初のコメントを投稿しよう!