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自分の部屋に閉じこもり、泣き伏しているディア。
ガルダの写真を眺め、涙を零す。
8歳の頃からずっと想っていたガルダ。
ただ格好いいから好きだった小学生の頃。
7年生になり同世代の男の子と比較して……9年生になった今では本気で彼を好きになっている。
それなのに今更だ……。
と、ドアがノックされた。
返事をすると大好きな声がした。
「ディア?ちょっと話があるんですが……良いですか?」
少し待ってと言われ、ため息をついて待つガルダ。
ドアが開き、真っ赤な目をしたディアが彼を迎え入れた。
「な、泣いていたんですか……?やっぱり私が何か……?」
違うと言い、笑顔を作って用件を尋ねる。
「あの……ボーイフレンドができたんですか……?好きな男の子ができました……?」
「ううん、いないよ。」
「そ、そうですか……。」
質問の意図がつかめない。
鷲の顔は表情が豊かではないのだ。
「何で……?恋人作った方が良い……?」
「い、いや、その、私を避けている理由がそうかも知れないって、シルビアさんが……。」
「その方が良いんでしょ……?もう子供のお守りは疲れたでしょ……?」
「お守りって……何を言って……」
悲しそうに笑うディアを見て胸を痛める。
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