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「ありがとう、ガルダ。ずっとフィアンセのふりしてくれて。あは、ようやく気づいたの。今まで子供の戯言に付き合ってくれてありがとう。私ね、すごく幸せだった。でももう大人にならなくちゃ……。」
何やらふっ切った様子だ。
「それじゃ……もう私の事は……」
首を振り、嘴に口づける。
「私が好きなのはガルダだけ……。この気持ちは変わらない……。だから……16歳になったらもう一度プロポーズするからね……。ガルダ、大好きよ……。」
ギュッと抱きつき胸に顔をうずめる少女。
離れようとした彼女を抱き締める。
「それは……お断りします……。」
その言葉に悲しそうな顔でガルダを見上げた。
「あ、誤解しないで下さい。あの、私もようやく気づいた事があって……。」
首を傾げるディア。
深呼吸し、ガルダは言った。
「プロポーズは私からしますよ。ディア、私と結婚してくれますか?」
その言葉にしばし茫然とする。
ハッとして声を上げた。
「何で!?私、子供だよ!?お、おばあちゃんが好きなんでしょ!?」
「それ、いつの話ですか?シルビアさんは友人ですよ?」
「え?だって、あれ?私、子供だし、な、何で……?」
ちょっとしたパニックに陥っていた。
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