ガルダのプロポーズ

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「ディ~ア、まだ落ち込んでるの?」 ノックと共にシルビアの声がした。 状況が状況だけに慌てるガルダ。 「ディ、ディア?わ、寝てる……。」 「ねえ、ディアったら。おばあちゃんが悪かったわ。機嫌なおして出てらっしゃいよ。」 しばらくしてようやくドアが開いた。 「あれ?ガルダ?ん~?ディアは?」 「ね、寝てます……。」 「寝てる?入っても良い?」 どうぞと言われ、部屋に入る。 泣き伏して寝入ったのかと思ったが、その寝顔は幸せそうだった。 首を傾げつつ孫娘を観察すると、左手の薬指に指輪を発見した。 それは見ただけで高価な指輪と分かる代物だった。 「そういう事か……。決めちゃって良かったの?」 「はい。愛していると気づきましたから。」 「ん~、でもペアかどうかは分からないのよ?」 「良いんです。ペアじゃなくても愛があれば。」 「確かに間違ったペアでも結婚は出来るけど……結果は離婚よ?それでも良いの?」 はいと頷くガルダ。 なるべく長く続く事を祈ってて下さいと笑っていた。 「分かった、祈ってるわ。それにしてもぐっすりね。トレーニングが堪えたのかしら……。そんな疲れるほどやってないんだけど……。ん?」 首筋に赤い印を見つけた。 キスマーク……? ガルダの顔を見る。 .
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