深夜のデート

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なかなか寝つけず時間だけが過ぎて行く。 目を閉じれば浮かぶのはガルダの顔。 鷲の顔をした聖鳥ガルダ……。 「はぁ……。会いたいな……。う、もう11時……。ね、眠れな~い……。」 寝なければと思うほど目が冴えてしまう。 ため息をつき、窓の外に目を移す。 「満月なんだ……。明るすぎて余計に眠れな~い……。」 と、月明かりに影がさした。 雲でもかかったのかと、暗くなった事にほっとした。 が、何だか窓がコツコツ鳴っている。 よく見ればそれは人影。 翼の影が動いていた。 その正体に気づき跳び起きて。 窓を開けて飛びついた。 「お、落ちますよ。中に入っても?」 うん、と頷き迎え入れる。 嬉しそうに抱きつきごろごろするディア。 「起きていて良かった……。寝ていたらどうしようかと……。」 「いつもは寝てるんだけど、今日は眠れなくて。」 「あ、そうか。まだ14歳でしたね。」 「ふ~んだ、どうせ子供は寝てる時間よね~。」 「はは、そう膨れないで。眠れないならデートしましょうか。」 「する!あ、でも何で今?」 「私も眠れなくてね……。ディアに会いたくて降りて来たんです。」 同じ気持ちでいた事が嬉しくて、嘴に口づける。 .
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