深夜のデート

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「夜更かしし過ぎましたね……。やはり子供……か。早く大人になって下さいね……。」 気休めで結婚の約束をした8歳の少女。 その小さかった少女が成長し、思春期を迎えている。 だが、まだ愛せるほど大人にはなっていない。 早く16歳になって欲しいとため息をつく。 最後に女性と愛し合ったのはいつだったろう。 本気で愛せる女性がいなくなり、数千年も経って愛せる女性が現れた。 だが彼女は既に神妃であり、与えられる愛情は動物に向ける愛情だった。 それでも彼女を愛し、彼女の喜ぶ顔が見たくて望みを叶えてきた。 それがいつからだろう。 彼女を友人として見られるようになったのは……。 下界に降りたついでに彼女の孫の相手をして……。 彼女に似たディアが可愛くて……。 いつしか下界に降りる理由はディアの為となり━━ 彼女の誕生日には欠かさず降りて、発表会やイベントが楽しみになっていた。 思い返してみれば、2年程前から愛していたのかも知れない。 「はは、思いきりロリコンですね。」 12歳の少女を愛していたのかと苦笑する。 と、ディアの手がガルダの服を掴む。 くるまろうとしているらしい。 気づけば少し震えていた。 .
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