新年のお仕事

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「神獣なら大歓迎ですよ。一応リードを……いえ、必要なさそうですね。あの、わざわざ参拝にいらしたんですか?」 「いいえ、任務の途中なのよ。ちょっと変わった神社だったから、ついでにお参りしようと思って。」 神々がお参りすると聞き、首を傾げる。 「あはは、下界では人間として暮らしていますからね。あ、学業と縁結びの御守りがまだあるんでしたら念を入れてあげますよ。巫女さんのいた所にあった御守りにはもう入れましたから。」 お願いしますと御守りを差し出す神主。 笑って念を入れ、いったん姿を消して神社の外に出た。 「ところで、御守りを買うお金は持ってるんですか?」 「あ……ドルしか持ってない……。どうしよ~。」 「はは、心配ご無用です。こんな事もあろうかと用意していました。なんて言って、本当はデート費用にするつもりだったんですけどね。」 笑うシャスタに抱きつくシルビア。 デートをするつもりだったと聞いて嬉しかったのだろう。 感謝のキスを贈る。 「貴方ってほんと素敵……。私の心、ちゃんと分かってるじゃない。」 「この任務が始まってから二人でゆっくり出来ていませんでしたからね。ですから、一緒に日本を廻ろうと思っていたんです。任務の合間にデートを楽しんだりしながらね。」 「あん、もう大好き。最高の旦那様ね。」 よほど嬉しかったのか、腕に抱きついた彼女がごろごろする。 そんな彼女を慈しみながら参拝するシャスタ。 .
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