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「みんな、忘れ物は無いわね?」
うんっと頷く6人の幼い子供達。
ティムと一緒にバスを待っている。
ディアはまだ準備が出来ず遅れていた。
「あー、スクールバス来ちゃったよ。おばあちゃん、どうする?」
「待たせるのも悪いですし、後で送って行きますよ。」
運転手の顔を見て、シャスタが苦笑しながら頭を下げる。
「じゃあ先行くよ。」
そう言ってティムが乗り込むとすぐにバスは出発した。
そこに走って来るディアとガルダ。
行ってしまったバスに途方に暮れる。
「遅いですよ、お寝坊さん。私が送りますから、一度家に帰りましょう。」
「あ、私が送りますよ。私の責任でもありますし……。」
ガルダが頬を掻きながら申し出る。
「ん~……ま、いっか。ガルダの存在も知られてるし、飛んでも大丈夫よね。」
「そうですね。ガルダ、落として怪我なんかさせたら許しませんよ。」
「まさか、落としませんよ。私の大事なフィアンセですから。」
嬉しそうに抱きつくディアの頭を撫で、横抱きにする。
が、途端に彼女が慌て出した。
「や、せ、背中に乗る!」
「なぜ?昨日はこっちが良いって……。」
「よ、夜じゃないし、みんなに見られるし恥ずかしい……。」
見れば顔が真っ赤になっている。
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