夫婦の名乗り

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「ディア、愛してる。」 「うん。私も愛してる。」 口づけを交わし、微笑むディアだったが…… 「ガルダ……?」 「ん……もう少しだけ……。」 抱き締める力が強くなり、首筋にキスが降りて来た。 「ね……今はやめて……。準備もあるし……」 このまま愛されたいが、そういう訳にも行かない。 ガルダもそれは理解している。 「ふ……ぅ……早く愛したい……。ディア……愛しいディア……。」 ギュッと抱き締め欲望を抑える。 気持ちを落ち着かせたガルダに微笑むディア。 「私も愛されたい。たくさん愛してね。」 「煽らないで下さいよ。解禁日当日がこんなに苦しいとは思わなかった……。」 許可されたのは20時以降。 それまでは家族と誕生パーティーを楽しむ事。 それが約束だと言われている。 「ドレス着ちゃうね。このままだと苦しいでしょ?それとも……楽になりたい?」 ガルダに手を伸ばすディアだったが、その手を掴まれ制止された。 「駄目ですよ。触れても良いのは20時を過ぎてから。」 「ケチ~。愛したいのに~。」 そこに触れたのは婚約したあの日だけ。 欲望を抑えている為、刺激は厳禁だった。 .
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