第1話

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「プレミアムユーザーですから、髪型等はゲーム内で自由に変えれますよ」 「あ、そうなんですか」 そう言われて、私は可愛い帽子等も被りやすいように毛先にゆるいウェーブがかかったロングヘアにした。 髪の色は、蜂蜜のように甘そうな金髪に目はマリンブルーに決めた。 声も選べるらしく、色々と選ぶもののどれもカッコイイ声ばかり。 聞いててうっとりするものの、目の前には男の娘。 目は零れ落ちそうなくらい大きく、肌は雪のように白い陶器肌。 慎重は小さく、手足は長く、爪は可愛らしい桜貝のよう。 唇はグロスを塗ったようにつやつやとして透明感があり、ぷっくりとしている。 睫毛は長く自然とカールして、足は華奢でお人形のように真っ直ぐになっている。 顔立ちも人形のようで、とても可愛らしい男の娘が、低いハスキーな声や艶のあるエロティックな声でささやくのだ。 私はそっと、地声を設定した。 「登録時にプレミアムユーザーになっていただいたので、特別に三着だけお好きなアバターをプレゼントしております」 そう言われて、キャラ画面からいっきに服の一覧が載った画面に移動した。 服は非常に多く、両手で数えられないくらいの数が載っていた。 とあるタブのほうに、限定アバターと書いてあったので、そこを選択すると服の量はいっきに減った。 10着くらいに減ってしまい、黒い革のコートやら、白い革ジャンやら、どれもこれもイケメン用の服ばかりだった。 男の娘でも着れそうな服と言えば、魔法使いっぽそうな白いドレスローブに短パン、そしてロングブーツにニーソックスと丸い風船のような帽子。あちらこちらにピンクのリボンがついており、これならリアルでも着れそうだな、と思う可愛らしいロリータファッションがあったので、それにチェックを入れる。 次に見たのは、私が憧れている甘ロリブランドの服だ。 薄いピンク色のフリフリの服に、可愛らしい傘とバラのレースが入ったガーターベルトと白いリボンのついたパンプス、ピンク色のヘッドドレスには長い白いレースがついている。 現実では高い服だったので買わなかったけれども、いいなと思って衝動的にチェックを入れた。 最後に見たのは、白と黒のゴスロリ服だった。
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