プロローグの涙

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プロローグの涙

ロキくん。 私、今も泣いてるんだよ。 6月5日…ロキくんの21歳の誕生日以来。 ずっとずっと、泣いてるんだよ。 ロキくんは、優しいよね。 本当は、誰よりも… 学校では不良グループの中心で怖がられたりしてたけど… 本当は、人と関わりたくて怖がられるたびに泣きそうな顔してたね。 私、ロキくんと出会えて本当に良かったって思ってるんだよ? ただ、少し寂しくて…思い出すと泣いちゃうんだ。 ロキくん、私…今もちゃんと幸せだよ。 ロキくんと出会って沢山の人と関わって… ロキくんと一緒に泣いて喜んで傷ついて…苦しいこともあったけど凄く凄く楽しくて… 幸せだったよ。 私、ロキくんはずっと一人ぼっちだと思ってたけど…全然違ったね。 ロキくんの周りはいつも暖かい。 それは、今も変わらないよ。 ねぇ、ロキくん。 私達のであったあの場所。 もうすぐ入れなくなるんだって… なんだか寂しいよね。 だからね、閉められる前に…最後にもう一度見に行こうと思うんだ。 私達のであったあの屋上を…――
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