第一章

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「あ!!」 ん? かなは、 その白い素肌をシーツで隠すようにし上体を起こす。 「今、何時!?」 今? 今は12時半。 なんだ今日は同伴か? 「マジ!?やばぁい!! 遅刻だよぉぉ!」 かなは、 ベットから飛び降りそのまま、 バスルームへと消えていった。 「今日、大事なお客様との約束なの!遅刻はマズイってぇ」 んなら、 寝る前に言っておけばいいのによ。ったく。 起こしてやったのによ。 タバコを灰皿に押し付けると、 スッと立ち上がりハンガーにかかる白のワイシャツに手をかける。 慌てた様子で、 髪を梳かしメイクをする彼女を尻目に洗面台にうつる水浸しの自分の姿を見つめていた。
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