第1話

始まり

「理科担当の真島沙耶よろしく。」

こちらには目もくれず左手で携帯を弄っている白衣の同年代の美女が椅子に座って口にはイチゴ牛乳のパックにさしたストローをくわえていて、その左手薬指には婚約指輪がきらめいていており

「よろしくお願いしますお」

婚約していることに、露骨に悲しそうな声色で言ってしまうが真島は気付いてないようであった

自分の名前を書きおわれば勤務自体は明日からなので一礼して職員室から出ていく。