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正面の校門から出ようとゆっくりと校舎と校舎の間を歩いていると、ふわりと煙たい香りがして校舎裏を覗き込む。
一見真面目そうな黒髪の眼鏡の学生がタバコを吸っていた。
「駄目なんだぉ!!未成年でタバコを吸うのは!」
やはり教職として注意しなくてはいけないという義務感がわき、その学生に注意をする。
「ぁあっ?何オッサン?」
めんどくさそうにタバコを喰わえたまま、ねむたそうな目をやる夫に向ける。
「だからタバコを吸うのを止めるお!」
再度消すように学生に言った。学生は、めんどくさそうにタバコを地面に押しつけ消し詰め寄ってやる夫の胸ぐらを掴み壁に押しつける。
「んだよ?うぜぇな喧嘩売ってんの?つかオメェだれだよ?」
くいっと学生は眼鏡を直して顔を近付け、口に残った煙をやる夫に吹き掛ける
「……ゲホッゲホッ!!明日から勤務するやる夫先生だ……」
「…ッセェよっ!!!」
煙を吹き掛けられると咳き込みながら自己紹介をしようとするが、その前に肘がやる夫のみぞおちにめり込み、膝から崩れ墜ちる。
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