アンラッキーセブン３

　どういう事だろうかと、私はフランス人形の青い目を眺めつつ考える。

詐欺師は自ら行う犯罪だ。

それに結婚詐欺師となると、二神双葉自身が動いているに他ならない。
それなのに彼女自身はは否定している。

自覚がないという事なのだろうか。

だが被害届を出されているくらいなのでやはり詐欺をしているという事になるが、どうして否定の言葉を一度でも吐けるのだろうか。

死の投票を貰わないための苦し紛れの言い訳では通じない。

「……二神さんも被害者、って事？」

　スキニーパンツの女が言った。

皆がその発言に注目したために彼女は少し狼狽えたが、きょろきょろと目配せをした後に言葉を続ける。

「うちが思ったんは……その、二神さんって美人やん？　惚れた男とか沢山おったと思うし、とりあえず知り合いになるために色々されたと思うんよ。知り合いになってからも。デートやったりプレゼントやったり……二神さんが欲しいて言うたわけやなくて相手が勝手にした事やけど、半端やない物やったり額やったとしたらさ、逆ギレっていうか逆恨みとかされたんやないかなって。そんで、そんなんが嫌で二神さん引っ越し繰り返しとって……それが誤解さしてしまって相手の被害妄想で届けとか出されたんやないかな、って。まとまらん上に想像やけど」