アンラッキーセブン3

5/35
前へ
/40ページ
次へ
 そう言ってスキニーパンツの女は長い前髪の先を指にくるくると巻きつけながら、自分の見解は終わり、と小さく頷く。 なるほど、と私は制服のスカーフの端を掴んでいた。 スキニーパンツの女が言った事は擁護とも取れるが、二神双葉の否定を考えればしっくりくる考えである。 二神双葉に惚れた人達はどんな男達だったのだろうか。 いや、そんなにも二神双葉はいい女だったのだろうか。 容姿しかわからない私には何も言いようがないが、それほどに惹きつける何かを持っているに違いない。 いや、外見だけでもそれは通用するか、と私はため息をついた。  魔性の女。  二神双葉はこの言葉も似合っている。 裏を返せばというところだ。 どれにせよ、二神双葉は人を狂わせる何かを持ち合わせている。 それとともに、男運がないんだな、と小娘である私は思ってしまった。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加