アンラッキーセブン3

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「アホくさ。金がかかる女なんて俺は御免だね」  と、ポロシャツの男が言い放った。 「……二神さん、本当はそういうのいらなかったんだと、思います」 「あ?」  ポロシャツの男の凄味に気圧されそうになるが、私は止めなかった。 「一度だって、二神さんからそういうの要求してないと思うんです。だって……彼女が好きな相手が、その中にはいないから」 「あの」  今度は灰色の学ランの男が声を出した。 こういうタイミングが多い。きっとまた反論じみた事を言うんだろうな、と察す。 「多分、セーラー服の女子さんが言う事も当たってると思います」  一度褒めて落とす気か。 それよりも女子さんと呼んだ事にツッコミを入れたかったがここは喉の隅に留めておく。 「二神さんは高価な物を受け取るだけ受け取ったそうですけど、その時に断るべきだったんです。受け取った後もそうです。彼女はフォローというか、何もしなかった。見返りも、一言さえなかったのかと」
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