半年後。

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五時まではまだ八時間以上あるのに、待ってる訳ない。 「さあ、着きましたよ」 そう言われて足早に車を降りる夏芽。 その顔付きは真剣そのもので、完全にスイッチが仕事モードに切り替わったみたい。 私も車から降りようと、ドアに手をかけた……その時だった。 外にいる一人の男性が視界に入る。 黒髪短髪。 男らしい、広い背中。 「み…ずき…?」 私の中の時間が止まったみたいに、その人にしか意識が集中できなくなる。
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