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薄い唇から声が漏れた。
その声さえ俺をもっと欲情させ女の汗と混じり合う。
この静まり返った施術室の中で俺の身体と女の身体が同じ様に波打ち女の腕に力が入る。
俺の腕に施されたミドルサイズの龍のタトゥーに自分の唇を押しつけて来た。
「こんなの……初めて……」
女が果てる前にそう言った。
イヤになるほど、経験をしていると見られる、その筋の女に似つかわしく無い言葉だった。
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