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この物語におけるその凡庸でイイやつな彼は、
園芸センターの植物コーナーで働いている。
大学のアルバイトから5年間、
真面目に働いているお陰か、
それとも単に人手が足りないだけか、
彼は植物・園芸コーナーを任されていた。
任されるといっても、
店長や副店長などの役職はなく、
ただのバイトに毛が生えた程度の扱いの店員だ。
田舎の園芸センターなんてそんなもんである。
その凡庸な青年は今日、
夕方の公園で、
一株のサボテンを遠くから見つめていた。
草木の間から、
割りと、変なポーズで。
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