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さて、
一方女の子。
この物語のヒロイン。
彼女は、祖父と二人暮らしをしてアンティークショップに勤めている。
アンティーク屋といえば聞こえがいいけれど、実際はガラクタ同然の古物屋。
勤めてるって言えば聞こえがいいけど、実際は祖父から譲り受けただけ。
他のお店で買い手がつかなくなったもの、人がいらなくなったもの、
あと自分が好きで収集した「アンティーク」と称した品物を売っている。
祖父が趣味で続けていたものを、
商売のイロハも知らない女の子がやっているのだから、
当然、儲かるはずがない。
そんな彼女謂わく、
「あたしは消費社会って嫌い。
目新しいものをどんどん作っては捨てていくばかりで、
後世に残るような本当にいいものを作らない。
私のおじいちゃんは、
『昔はいいものしか作らなかった。いいものは100年経っても輝いてる』
って言っていたもの。
そう、
古くても素敵なものは素敵。
古い物との出会いには運命やそれを持っていた人のストーリーがあるから好き。
素敵な物に時を超えて出会えたのは運命なの。」
だから『物とのご縁を大事に』とりっぱなスローガンを掲げて、
祖父から譲り受けたオンボロ古物店で、
今日もせっせと古いものを修理したり磨いたりして過ごしている。
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