1091人が本棚に入れています
本棚に追加
空を飛ぶ様にして魔獣共よりも速く近づいてくる物体。
「…!マキナ、避けろ!」
マキナの所に向かって高速でナニカが飛んできた。
俺は走り出し、マキナがとっさに横に飛んだのを見て剣を抜きざまにナニカを真っ二つに斬り裂く。
「火炎弾…!はぁ…なんでこんな所にドラゴンが来んだよ…」
今度は二、三連続で飛んでくる。
「皆避けろよー…せいっ」
やる気の無い掛け声と共に迫り来る火炎弾を斬り裂く。
ドスン!と地面がほんの少し揺れてドラゴンが俺の前に着地した。
オレンジに近い朱色の鱗、強靭でしなやかそうなしっぽ、鋭く硬そうな爪と牙、巨大な体躯さえも軽々と浮かせる翼。
今この世界ではとても珍しい超絶滅危惧種指定の原種のドラゴン。
立ってるのを見る限り体長はおおよそ5mと言った所か。
しかも…こんな雪の降る様な寒い場所に出現するなんて、この世界では聞いた事がない。
昔はどうかしらんけどな。
最初のコメントを投稿しよう!