小覇王の悲恋

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「では、入ろう。」 孫策と周瑜は、乗り込むような形で喬玄の屋敷を訪問した。 「どなたですか?」 普通の執事らしき人物が応対にでる。 「失礼だが、喬玄殿はいらっしゃるか?」 孫策が訊ねると。 「私が喬玄だ!!」 喬玄は孫策の後ろから襲いかかる。 「わっ!!」 孫策は飛び退いた。 「はっはっは!! それがしごときに驚くとはな。孫策は父親には遠く及ばんのか?」 喬玄は早速挑発にかかる。 「言ってくれるじゃないか。でもまぁな。親父のような人としての魅力については学ぶ余地があるからな。」 孫策は応える。 「うむ。わかってはいたのか。しかし、礼儀を知らないのは困る。」 「若者の若き力を保存していこうという個人的な考えです。 若者でも、やたら礼儀を大事にしすぎて、じじいくさくて死んだのが顔回でしょうよ。」 孫策のこの答えは喬玄を大いに面白がらせた。 「面白いな!孫策!お主は男としての魅力については磨かれるまえの宝玉の原石みたいな物かも知れんな。 しばらく我が家に泊まっては如何か?」 喬玄のこの提案は、孫策や周瑜を喜ばせた。 「「ぜひ…!」」 「はっはっは!!さては娘たちを狙ってるな…?まぁ、いい。」 「「……。」」 「気にしないでくれ。老人の戯言じゃ。気兼ねなく過ごしてくれよ。」 こうして、孫策達は喬玄の屋敷に泊まることに成功したのであった。
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