小覇王の悲恋

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やがて、用事もあらかた済んだ。 「さて。竜角香や瑪瑙の宝石も買い出して、全て用事も終わったし、帰りましょう。」 「そうだな。」 「帰りましょう。」 五人と従者が秣陵関をくぐったその時。 「ヒソヒソ…。」 孫策は、噂声を耳にする。 「3人をさらい出せ。」 「劉ヨウ様に献上すれば富貴は思いのままだ。」 相手は六人組。 自分は一人。 相手をするには無謀かと思われる。 そこで、周瑜に語る。 「公瑾。得物を用意しておけ。いつでも抜けるようにな。 殺気がするんだよ…!」 周瑜も悟る。 「心得ました。」 二人は剣を腰元に移動させた。
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