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「実はね、しばらくの間この家に友達を置いてやってほしいのよ」
「友達?」
だけど
断るべきだったんだ。
今回ばかりは
なんとしても――。
話を聞く前から嫌な予感がした。
「偶然ニューヨークで再会して。話してみたら彼、来年からお兄様が卒業した美大に通うんですって。だけどまだ住むところが決まってないって困ってたの」
「――彼?」
僕の眼がにわかに曇るのを
星蘭は違う意味合いに取った。
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